リスニング攻略STEP4(実践編)〜聞き流し

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聞き流し

準備編の発音トレーニングはいかがだったでしょうか?これより英語リスニング実践編に移っていきます。

 

リスニングに効果的な学習法が「聞き流し」です。

 

このときなるべく英語教材用にゆっくりした英語ではなく生の早い英語を聴くことをお勧めします。そうすることで英語のリズムなどが身に付きます。

 

もちろん、「英語は聞き流しでは身に付かない」という英語学習論を主張している方が多数いらっしゃいます。しかし、これは極論だと思います。

 

もちろん、世の中には「聞き流しだけで英語を身につけられる」という適当なことを言う英語教材が多数ありますので、そういう適当な英語教材に対するアンチテーゼとして「英語は聞き流しでは身に付かない」ということを主張しているのでしょう。

 

たしかに英語は聞き流しだけでは身につきません。しかし、英語上達に対して効果がないわけではありません。

 

「英語は聞き流しでは身に付かない」というのは、たとえば、野球をうまくなろうとする人がランニングしているのを見て「ランニングしても野球はうまくならない」と言っているようなものです。

 

ランニングをして足腰を丈夫にし、またスタミナをつけても、それが野球上達には直接につながりません。しかし、だからといって野球上達にランニングは無意味なのでしょうか?

 

もちろんそうではありませんよね。ランニングなどで基礎体力を充実させることで、より野球の技術やセンスなどが生きてくるのです。

 

英語学習における「聞き流し」もスポーツにおけるランニングのように重要な基礎体力をつけるトレーニングになります

 

ただそれだけでは不十分だというだけです。まあ、そもそもこれだけで十分というトレーンングは存在しないんですけどね。だから、ぜひ積極的に英語聞き流しをトレーニングに取り入れましょう。

聞き流しの注意点

英語聞き流しトレーニングをするうえでの注意点をいくつか紹介します。もちろん私の私見です。

 

まず第一に日本語が入った教材は使わないようにしましょう。日本語が途中に入るとかなりストレスですし、効果も半減します。脳が英語のリズムに慣れて行くところを強制的に日本語脳に引き戻してしまうのです。聞き流しの効果はとにかく英語になれることができることと英語を英語のままで脳が自動的に認識してくれるトレーニングができることなのです。

 

途中で日本語が入ることで、英語脳を形成することを阻害してしまいます。

 

第二に、なるべく生の英語を聴きましょう。英語教材のようにゆっくり読み上げられた素材は不適格です。そのような教材では英語独特のリズムは習得できないですし、なにより日本語で考える余地を脳に与えてはいけません。完全に英語脳にするように聞き流しましょう。

 

「聞き流し」と宣伝している教材は避けたほうがいいと個人的には思います。有名な教材がいくつかありますが、例外なく日本語が入っていて、それによって聞き流しだけでも英語が習得できるとうたっているだけです。

 

要は英語学習者の英語上達ということではなく、英語学習者の短期的な満足を満たすためだけの教材であることがほとんどです。英語の途中に日本語があればなにか理解できているような安心を与えることができますからね。

聞き流しで2000時間リスニングを達成しましょう!

ただし、聞き流しはむずかしいトレーニングではありません。

 

たとえば、通勤・通学時間を使ってバックミュージックのように英語を聴いていればいいのです。

 

ネイティブの赤ちゃんが英語をしゃべりだすまでに2000時間のリスニングをしているといいます。

 

それで非ネイティブの私たちが、「100時間くらいで英語をマスターしたいんだけど」とかありえますか?言語を習得する天才である赤ちゃんがそれほどのリスニングを実践しているというのに才能の劣った私たち大人が、「より効率的に」とかありえない話なのです。

 

この2000時間リスニングというと「そんなの無理だよ」といわれるかもしれませんが、この聞き流しを利用すると、それほど困難ではないことが分かります。

 

たとえば通勤時間に1時間かかっている方なら往復2時間です。これをすべて聞き流しに当てれば一年300日として300×2=600時間。つまり3年ちょっとで成し遂げられる量です。それにランニングなどをしている方ならその時間も聞き流しに当てることでさらにその期間が短縮します。

 

ただ聞き流すだけで効果があるのかと思われるかもしれませんが、量は質に転化します。集中して100時間聞くよりも、聞き流しで1000時間聞いたほうが効果は高いと断言できます。

 

もちろん集中してリスニングをするトレーニングは必要ですが、英語上達の土台を作るためには一に量、二に量です。無意識のうちに英語に反応できるように脳を鍛えるには量が一番有効なのです。

具体的な聞き流しトレーニング。とにかく音に注目しましょう!

聞き流しはその通り、「どういう意味だろうか」と考える必要はありません。ただ流れてくる音を聞いていればいいのです。非常に受動的で簡単なトレーニングになります。

 

大体1時間くらいの英語音声を用意してください。そしてそれを100回くらい聞くことをお勧めします。そして100回以上聞いたら次の音声に進むという感じでいいでしょう。

 

不思議なもので、何度も聞いている音声だと意味を考えなくても頭に情景が浮かんでくるようになります。細かいところは分からないけど全体的に何を言っているのか分かってくるという感じ。まさにこのときに英語脳が作られている証拠です。

 

どうしても、机に向かった勉強だと「なんとか意味を把握しよう」という意識が働きますので、通常その時日本語が介在しますので、英語脳を形成するには邪魔になります。

 

しかし聞き流しトレーニングの場合、そもそも何も考えていませんから、そういう心配はないわけです。もちろん、私は日本語を介在させた英語学習を否定しているわけではありません。ただ、日本語を介在させないトレーニングも必要だと言っているだけです。

お勧め英語教材

聞き流しにお勧め英語教材は、アルクの「1000時間ヒアリングマラソン」です。5万くらいの教材になりますので高い印象がありますが、かなり費用対効果が高い教材です。

 

「マンスリーCD」と「english journal」が1年分でこの価格です。両方とも1時間の程度の音声ですので、ひとつにつき100回聞くとすると2400時間分の聞き流し教材が手に入るわけです。

 

もちろん、他の教材でもいいのですが、重要なことはネイティブが通常話す英語を聴くことです。ちなみにTOEICの英語は非ネイティブ用に作ってありますからTOEIC系のリスニング教材はお勧めしません。

 

また英語の聞き流しを実施する前に英語の周波数や発音に慣れておくと効果的です。そのためには「リスニングパワー」を使ってトレーニングをするとリスニングの上達度がアップします。

 

2週間程度集中して聞いてもいいですし、聞き流しを実施する前の10分間程度準備運動として聞いてもいいと思います。使い勝手のいい教材ですので手に入れておくことをお勧めします。

 

 

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